Home
History & Outline
Warks
Link
pen・gin倶楽部 メニュー
  うきうき★ツキイチステージF
MOVIE◆ANPO
円頓寺商店街
うきうき★ツキイチステージE
トロンと散歩A
「ボラみみ」10年目の庭 
うきうき★ツキイチステージD
トロンと散歩
うきうき★ツキイチステージC
コンサート バンザーイ
幻の川上貞奴邸
ホームレスの自立の手
戦争と平和の資料館
うきうき★ツキイチステージB
オバサンのつぶやき・・・
編集よもやま話
いつもの街を歩いてみると
NPO聞きかじり
バックナンバー
(有)編集企画室 群
愛知県名古屋市西区名駅二丁目27番6号
名古屋プライムセントラル ナゴノスペース
(〒451-0045)
TEL 052-589-2771
FAX 052-589-2772
ホームレスの自立の手

 ビッグイシューは、1991年にロンドンでホームレスの人たちに収入を得る機会を提供する事業として始まった。単に救済の手をさしのべるのではなく、仕事をつくり自立を応援するというもの。ホームレスの人たちは雑誌販売員として1部200円の雑誌を販売し、110円を収入として得ることができる。販売員は現在ホームレスか、自分の住まいを持たない人という条件付だが、住まいを得ても必要な場合には販売を認められるという。
 2年ほど前、東京での「THE BIG ISSUE JAPAN」(ビッグイシュー日本版)の販売が事務所で話題になったことがあった。表紙を世界的な有名人が飾り、そのインタビューを掲載、インパクトは大きい。花島さんはその雑誌を東京の友人に送ってもらい、「名古屋でも売ればいいのにね」と話していた。

 先日、栄の中区役所前の歩道で、赤いキャップを被り、手に冊子を掲げて叫んでいる男性を見かけた。近寄ると、ビッグイシュー日本版を販売していた。時はW杯ドイツ大会真っ只中、表紙はベッカムだ。
 「毎日どれぐらい売れるんですか」と聞くと、「20部近く売れますよ」と販売員さん。
 月に2回販売されるが、7月と1月は1回。雨の日は様子を見るが、平日は8時30分から5時頃まで街頭に立っているという。雑誌はフリーペーパーのような体裁で、通勤途中に読むのにちょうどいい手軽さ。それが1部ずつきちんとシール付きのビニール袋に入って売られている。駅のキオスクなら雑誌も裸のままだし、最近は環境に配慮して書店でも袋を断る場合は多い。
 「これ、ビニール、もったいないですね」と言うと、「ホームレスは汚いとか臭いと思われてるから。こうすると清潔なものを売ってると思ってもらえるでしょう。自分でビニール袋を取り寄せて、入れてるんです。そのまま売っている人も多いけどね」と販売員さん。

 一部でも多く売るためのアイデアかもしれないけれど、なんだか少し複雑な思い。私たちってそんなに潔癖症?たしかに最近はデオドラント商品が店頭に多く並び、過剰なまでに消臭、殺菌に敏感になったように思う。そのわりにところかまわず座るジベタリアンの若者もよく見かけるけれど。
 一歩外へ出て働けば、誰だってその手は雑菌だらけだ。今度販売員さんに言ってみようか。やっぱりもったいないですよ、って。
 いや、でも・・・、販売員さんのアイデアで収入が増えていけば、それは働く自分への自信につながっていく。自立の手に誇りが生まれて、不潔だとか臭いとかそんなことを気にしなくなる日が来るかもしれない。そう願いつつ、また次号も買いに行こう。               (浦沢)
 
★「ビッグイシュー日本版」販売場所
JR名古屋駅周辺 桜通口の交番前/名鉄名古屋駅出口前 松坂屋前
栄周辺 中区役所前/栄ラシック東南角
                                                                    
 ビッグイシューは、「若い人たちの関心や問題を先鋭的にとりあげる雑誌」を掲げてい           るが、グローバルな社会問題など幅広い年代を引きつける興味深いコンテンツが満載。
 
                  
                   

Topへ
Copy Right (C) 2005 Editorial&Planning Office GUN Co,Ltd. All Right Rserved.
このウェブサイトの内容を転載、複製はできません。