仕事が一段落したら行こうと夏にとったコンサートチケット。これをよすがにがんばってきたと言ったら、ちと大げさか。
というわけで、行ってきたのは「アート・オブ・ブラス・ウィーン」と小曽根真のピアノコンサート。どちらもしらかわホール。数万円も出すオペラも行きたいものだが、数千円で楽しめるしらかわホールのコンサートは、演奏者もプログラムも多彩で、選びがいがあって要チェックだ。
アート・オブ・ブラスはカラヤンなど著名な指揮者のもとウィーンフィルの首席奏者として活躍してきたトランペット奏者を中心に結成された金管五重奏団。クリスマスだし、きらびやかなのもいいかなと。普段あまり耳にしない金管楽器のアンサンブルの音色にうっとり。つややかと思うと力強く、きらびやかでやさしく。クラシックの曲とジャズの曲では、またまた音色がちがったり。
一方の小曽根真は前から聴いてみたかったジャズピアニスト。この頃はクラシックの分野でも活躍している。しらかわホールのチャリティコンサートということで千円。しかし、チャリティだから、千円だからと手を抜かないところがさすがプロ。たっぷり二時間半、ピアノのシャワーを浴びてきた。
音楽家はしあわせな仕事だ。音楽を奏でて自ら楽しみ、聴く人を楽しませてしあわせな気分にさせてくれる。アート・オブ・ブラスは、最後アンコールで会場から10人お客さんのボランティアを募り、鈴を渡してジングルベルの曲をいっしょに演奏して会場を沸かせた。小曽根真はサプライズでトロンボーン奏者を飛び入りさせて、聖しこの夜をみんなで歌った。一流の演奏家は人を楽しませることにも力を惜しまないのだな。
来月は、春風亭昇太が待っている。音楽もいいけど、生の言葉をやりとりする舞台も、言葉好きにはたまらない。

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