事務所で毎日新聞をとっている。誰の家でも読んでいない新聞、ということで毎日新聞になった。これがすこぶる評判がいい。署名記事が多い、いい意味でヤジ馬根性がある。記事の視点があったかい、などなど。特に今年は終戦60年や原爆に関する記事が充実していて、戦争の記憶を風化させまいという気持ちが伝わってきた。3時の休憩に日航機御巣鷹山の連載を読んで「泣けるね」とか言いながら、麦茶を飲むのが群の日常なのだ。そんな毎日新聞に「オバサンの逆襲」というコラムがあって、オバサンの気持がわかる私としては、楽しみにしている。今回は、その「オバサンの逆襲」にならってみよう。
数年前の夏、志摩スペイン村に出かけた。ファーストフード店には人が並び、その前に置かれたテーブルはあいにくいっぱい。簡易のイスは移動ができるため、家族やグループの人数に合わせてあっちに行ったり、こっちから持ってきたり。そこへ一組の家族。小学生の男の子二人と両親。運良くテーブルをみつけ、お母さんは食べ物を買うために列に並ぶ。トレイで食べ物を運んでくるお母さんを待ち受けるお父さんと子どもたち。ところが残念なことにイスは3つしか確保できていない!
さあ、どうする。当然子どもたちは座っている。これまた当然のようにお父さんも座っている。お母さん、疲れていたのか中腰になり、テーブルに腕と首をのっけるような形で物を食べ始めた。この姿は、どう見てもいただけない。お母さんをそんな中途半端な姿勢にしたまま食べ続けている子どももお父さんもいただけない。
もちろん、そのお母さん、自らすすんで席を譲ったのだろう。「ホラお父さん座っててね」って。一応、一家の主を立てるという気持もあるだろう。だから云々言うのは大きなお世話かも。でもここは公共の場で、その家族は人目にさらされる。家の中と同じようにふるまうと、ちょっとはずかしいことになる、ということに気づいた方がいいんじゃないかな。
これ、妻と夫の関係だから甘えているのか、案外、そうじゃなくて、電車の座席なんかでも気づかなくて詰めずに座っていたりするのかも。どうですか、世のオジサン。反撃を待っています。
(花島)

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